とかげ

会社の駐車場にクルマを止めた。

目のかゆみを感じたからである。

それで、出勤前に目薬を指そうとしたが、見当たらないのである。いつも置いてある場所、つまりサイドブレーキの手前の部分にないのだ。

厳密に言うと目薬の箱だけが置いてあって中身がないのだ。夜勤の前の出勤なのでクルマの中も暗くて良く見えない。助手席、後部座席の下を探してみた。しかし、どこにも見当たらない。諦めて会社のロッカーに置いてあるものを使おうかとも考えた。それで、ついでに後部座席の下、マットの部分を整理していたら何か変なものをつかんだ。見ると干からびたトカゲだった。気持ち悪いので、テイッシュでくるんで外に捨てた。車内は別段、おかしな臭いとかはしていなかったので、全く気がつかなかった。

動物の死体の臭いとかはしなかった。冬場だからか?腐敗も進んでいない?

それにしても、あのトカゲは、いったい何処から進入したのか?また、いつからクルマの中に潜んでいたのか?車内に入り込んだ虫を食べに来たのか?やはり整理整頓は大事である。何処に何があるかを把握すると同時に、普段とは違う異常に気付くことができる。今回、目薬が見つからなくて車内を探したのはトカゲの屍体を発見するための神の采配だったのか?夏になったら腐乱して大変なことになっていたかもしれない。そんなことを考えていたらテーブルの上に置いてあったカバンが床に落ちた。今日は1日、気を引き締めて行こう。

その後、夜勤が終わった後、ガソリンスタンドに立ち寄って社内の清掃をしてもらった。15分で1080円であった。

ガソリンスタンドの店員には「クルマの中にトカゲがいた」なんてことは恥ずかしくて言えるはずもない。